史跡散歩ガイド 旧藏内邸

銅像広場

旧藏内邸の西山麓にある藏内一族の銅像広場

旧藏内邸の西山麓には、上深野村の田園風景を見下ろすように、藏内一族の久良知重敏・藏内次郎作・久良知政市3人の銅像広場があります。重敏は一族を代表する偉人であり、保房にとって妻の祖父、政市は妻の父、次郎作は育ての親です。銅像は第二次世界大戦時に金属供出され現存しませんが、現在は広場の石垣や並列する3基の台座が残っています。銅像銘文には大正8年5月とあり、保房が邸宅建設と同時に造営しました。

銅像広場の壮大な規模、台座の近代的意匠もさることながら、台座に嵌め込まれた陶製レリーフには筑豊炭坑と積出港の風景と、採掘最前線のツルハシとカンテラが描かれ、別のレリーフには上深野の農村風景と稲穂と鎌が描かれ、正面には三人を讃える陶製の碑文が埋め込まれています。これらから藏内氏の出自である農、そして炭鉱という生業への感謝の想いと実業家としての謙虚さが伝わってきます。

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