2012年11月16日コラム

縄文土器と蛇

縄文の祈りと造形

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船迫窯跡公園では12月2日まで秋の特別展『縄文』が開催されています。京築管内で出土した縄文時代の代表的な土器などが多数展示されています。
ここで紹介するのは築上町越路の石町遺跡から出土した縄文時代後期(約3,300年前)の土器です。

深鉢の上の口縁部分が四ヶ所突起しています。拡大写真を見ると特徴のある造形です。何に見えますか。蛇がトグロを巻いているように見えませんか。まるで鉢の縁に居座って、中の大切な食物を守っているかのようです。もうひとつの土器も口縁部に蛇の模様が貼り付けられています。こちらはクネクネと這って見張っているように見えます。

縄文時代中期(約5,000前)からに長野県など中部地方で多彩な蛇の装飾が流行しますが、蛇の模様は全国の縄文土器に数多く見られます。蛇は脱皮して命を再生することや人を殺す毒をもつことなどから再生や強靭な生命力のシンボルとして信仰されています。



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