2015年04月14日コラム
芭蕉塚のヤマザクラ
「こ(木)のもとに汁も鱠(なます)もさくらかな」(松尾芭蕉)
天明三(1783)年、寒田の山中「乳呑坂(ちのみざか)」で松尾芭蕉の九十回忌を偲び、扇会という句会が催され、上記の句を刻む塚が建立されました。塚周囲には現在、樹高18~23mにも達する巨大な5本のヤマザクラが根を張り、句会が催された当時も今のように周囲に桜が咲き乱れ、思わず芭蕉を偲んで、先の句が口をついて出たのかもしれません。
写真は4月7日(火)午前中に撮影したものです。今年は桜の開花が早く、町役場近辺ではすでに葉桜となっていましたが、寒田地区に行くとまだヤマザクラが散り始めといった所でした。芭蕉塚のヤマザクラも薄桃色に染まり、花弁がハラハラと散る状況を目にしていると、天明年間の句会が目に浮かぶようです。
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